シリーズ名:2007年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
大会名:第9戦・鈴鹿サーキット
距離:5.807km×51周
予選:11月17日 晴れ・観衆:11,500人(主催者発表)
決勝:11月18日 晴れ・観衆:23,000人(  同  )



決勝ではトップフィニッシュを果たした小暮に思わぬ結末
ロイックは、2位争いの末、アクシデントでレースを終える



31 Loic DUVAL

予選2位 決勝リタイア

32 小暮卓史 予選1位 決勝 失格
好天に恵まれた最終戦鈴鹿。金曜日からコースレコード更新合戦が始まる。

予選結果は、中嶋レーシングが3戦連続フロント・ローを独占。

レース決勝はスタートでブノワ選手が2番手に。
その後ロイック選手と2位争いを展開するが、32周目に両車クラッシュ。

トップフィニッシュした小暮選手だが、思わぬ結末にチームも小暮選手も言葉を失う。。

秋もすっかり深まってきた11月17〜18日、好天に恵まれた鈴鹿サーキットでは07年全日本選手権フォーミュラニッポンのシーズン総決算、シリーズ最終戦が開催された。
金曜日の公式練習から、ロイックと小暮の速さは際立っていた。ポイントランキングでトップにつけるトレルイエ選手とともに3人でタイムアタック合戦を展開。午後のセッションではこれまでの公式コースレコードを更新する1分41秒台の好タイムで小暮−ロイックの順にトップ2を独占。翌日に行われる公式予選に期待を繋いだ。
快晴に恵まれた土曜日の公式予選でも、2人の速さは持続していた。午前11時15分から行われた1回目のセッションではロイックがトップタイムをマークして暫定ポールを奪うことになる。一方の小暮は水温センサーのトラブルで、エンジンが吹け切らないハプニングもあって5番手に留まったが、修復した午後のセッションでは好タイムを連発。トレルイエ選手に本山選手も加わった4人でベストタイムを更新し合う展開となったが、ラストアタックでは、前日にトレルイエ選手がマークしたベストタイムを大きく上回る1分40秒510をマーク。
3戦連続今シーズン4回目のポールをゲット。同時に、鈴鹿の新しいコースレコードホルダーとして名を刻むこととなった。僚友のロイックが40秒769で続き、チームとしては3戦連続でのフロントロー独占となった。
決勝レースが行われた日曜日も、前日と同様に快晴で明けた。午前9時から30分間に渡って行われたフリー走行ではロイックが3番手、小暮はトップタイムをマーク。このフリー走行ではタイムは二の次。マシンから降りてきた小暮も「決勝に向け、好いデータが採れました」と余裕タップリのコメントを残している。藤井一三チームディレクターも「予定していたメニューを、総て消化することが出来ました。好い流れは続いてます。」と安堵の表情だった。
その後、シーズン最後となるピットウォーク、そしてセミファイナルのサポートレースを終えると、いよいよ決勝のスタート進行だ。
快晴で明けた秋空に、少しずつ雲が拡がってきたが、決勝レースは完全ドライのコンディションでスタートが切られることになった。菅生で行われた第7戦から3戦連続で我がPIAA NAKAJIMA RACINGの コンビがフロントローを独占するものの、ともにスタートでは明暗を分け、1-2体制をキープしたまま1コーナーにアプローチするシーンは見られなかった。
ポールスタートの小暮は、好ダッシュでトップをキープしたまま1コーナーにアプローチしていく。一方、ロイックのスタートも悪くはなかったが、4番手スタートのトレルイエ選手が、それ以上の好ダッシュを見せてロイックに先行。結局ロイックは、3番手で1コーナーを立ち上がっていった。トップ3のオーダーは、オープニングラップを終えた時点でも、変わることなく、4以下との差は着実に拡がっていった。トップを快走する小暮は、後続とコンマ5秒差でオープニングラップを終えると、その後はじわじわと、2位以下を引き離していく。2周目に1分44秒台に入れ、9周目まで44秒台後半のハイペースで逃げた小暮は、10周目には、その差3秒まで水を空けることになった。さらに10周目以降も44秒台後半〜45秒台前半のハイペースで逃げ、24周目には、その差8秒と逃げ切りの体制を築いていた。
小暮の後方で、トレルイエ選手と激しい2位争いを展開していたロイックは、トレルイエ選手と同じタイミングで、25周を終えて同時にピットイン。手に汗握るピットストップ・コンテストとなったが、ともにストップ時間は約30秒。ピットアウトしていくロイックの鼻先で、トレルイエ選手もピットアウトし、このピットインでオーダーが変わることはなかった。
その後も接近戦を繰り広げたていたが、32周目のコントロールラインをコンマ2秒差で通過していった両者は、130Rで交錯してしまう。裏ストレートでのスリップから抜け出たロイックが、トレルイエ選手のイン側に並ぶ格好でアプローチしていったが、接触から姿勢を崩して両者クラッシュ。互いに、退くに退けないバトルの末のレーシングアクシデント。ともにその場でリタイアすることになったが、手に汗握るドッグファイトを演じた2人には、大きな喝采が浴びせられた。
2位を争っていたトレルイエ選手とロイックが、130Rでレースを終えた後も、小暮はペースを緩めることはなかった。約10秒後で争っていたトレルイエ選手とロイックも含めて、後続のマシンが先にルーティンピットを行ったために、28周を終えてルーティンピットとなった小暮は、結局、一度もトップの座を譲ることなく51周レースをポールtoフィニッシュ。ピットで待ち受けていたチームスタッフも大喝采で迎え入れる。だが、レース後の再車検でスキッドブロックに関する車両規則違反との裁定が下り、失格。頑張った小暮もチームスタッフも、思わぬ結末に言葉を失ってしまった。

■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
「スキッドブロックが削れてしまい、寸法不足から失格になってしまいました。これは完全にチームの責任です。応援してくださったファンに対しても、頑張ってくれたドライバーに対しても、申し訳ない気持ちで一杯です。

チームとしては、これを良い教訓にして、来シーズン、素晴らしい活躍が出来るよう頑張っていきます」


07シーズン ご声援ありがとうございました。



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